固定概念を払拭すれば開けてくる新活用法
オリジナル幕とは懸垂幕(垂れ幕)や横断幕を、オリジナルのデザインで作った幕のこと。いわゆるオーダーメイドの作品です。
普通のイメージならセールやフェアの開催告知用にショッピングセンターの外壁に掲げられたり、スポーツ観戦のファンや応援団が、自分たちのチームを応援するために掲げたりするものでした。
もちろんこうした使われ方も主流として普及していますが、そうではない使い方で、売り場に新風を巻き起こしている大型店が増加しています。懸垂幕・横断幕というと、先行してしまった使われ方から固定概念ができてしまいました。
しかし、そんな概念を払拭してしまえば“何でもアリなのが幕の使い方なのだ”ということに気づかされます。
オリジナル幕の新しい使い方へのヒント
●横断幕は横に長い幕のことなので、これを生地ごと再考して発案すれば、「横断幕=セール告知用、応援団用」ではなくなり、オリジナル仕様にできる。
●トロマットやターポリンの他、ポリエステル100%のポンジーやトロピカル、テント用に使われている素材のポリウレタンなどに変えて、画像主体の幕ができる。
●横断幕をオリジナル幕として捉え直せば、たとえばショッピングセンターのフロア一角の売り場をマルチスクリーンのように囲った宣伝幕にできる。
●ゲームセンターでは、テント用の素材をタテ型の懸垂幕、オリジナル幕にして、格闘ゲームの主人公を写し出したオーダーメイドスクリーンのように活用。
新規の客を呼び込む切り札、オリジナル幕
もともと横断幕・懸垂幕の素材は、食品や美術品のディテールまでの再現性にこだわって開発されてきたので、屋外・外壁ではなく、内部に掲出しても使い道はたくさんあります。
これを先にお話ししたようなオリジナル幕として活用することで、若い子ども連れのファミリー層を取り込んだり、シニア層の買い物意欲をそそって来店客数の増加に成功させたりといったケースが顕著になっています。
しかもオリジナル幕には、他の販促媒体にくらべてコストが非常に安く、メンテナンス費用がゼロに近い、看板やサインなどの素材と違って安全性が高い、使い方・掲出の仕方によっては、売り場のリメイクも兼ねたようなイメージチェンジ効果もあるなど、いろいろなメリットがあります。
オリジナル幕のメリット/目の付けどころ
●オリジナル幕はコストが他の媒体にくらべ非常に安い。売り場の変化・戦略にあわせていくらでも作り替えができる。
●メンテナンス費用がかからない。もともと耐候性・耐変質性に富んだ素材なので、売り場に長期間掲げていても、ディテール再現性が劣化しない。
●安全性が高く、子ども用品の売り場などにも最適。看板や案内板は、劣化や地震などで落下しケガにつながることも。布地であればその心配がない。
●売り場のリメイクに費用が捻出できないときはオリジナル幕をその代用品として兼用させれば良い。かなりのイメージチェンジ効果がある。